【日本バスケットボール学会とは】

 


日本バスケットボール学会設立にあたり、そもそもこの学会ではどのような活動が行われ、どのような場であるのかについて、概略的に、特にあまり学会というものに馴染みのない方々を念頭に置いてお話したいと思います。大まかなイメージにつきましては、二つの図を参考にしてください。
 


学会と聞くと「学者」や「学術」といった言葉がしばしば連想され、おそらく「学会」という言葉にはいかにもお固いイメージがつきまとっているものと思います。しかしながら、一般に学会という組織が行っている活動そのものは実にシンプルです。学会の中核となる活動は(1)『学会大会』の開催と(2)学会誌『バスケットボール研究』の刊行です。学会員は自身の研究成果を学会内外に発信し、他者との議論を重ねることで研究の更なる発展を目指します。


 

(1)学会大会では、研究成果を報告しそれに対する質疑応答をする「(個人)研究発表」、複数の提題者がひとつのテーマについて見解を表明しそれに対して質疑応答をする「シンポジウム」、発展段階にあるひとつのテーマについて試行的に発表したり、論じたり実技披露したりする「ワークショップ」、著名な人物や海外からの講師による「講演会」などが行われます。会員には「研究発表」に応募する資格があり、審議を経て通過したうえで発表することができます。

 

(2)学会誌『バスケットボール研究』は会員が投稿した論文から構成される出版物です。会員には論文を投稿する資格があり、投稿されたものを編集委員会が査読して、掲載可否を判断することになります。論文をこうした研究雑誌に掲載することで、自分の研究を形にして残すことができます。たとえば、他の種目別学会にも、そうした学会誌があります(『バレーボール研究』 http://jsvr.org/issue/ や『フットボールの科学』 http://www.jssf.net/ja/footballnokagaku など)。また、学会誌にはそれ以外にも、研究資料、書評、外国語文献の翻訳、学会大会報告記、学会会則などが掲載されることになると思われます。

 

 

そして、この二つの活動に加えて、当学会では、バスケットボール研究のさまざまな分野に応じた各種専門分科会・研究会・講演会・講習会などが開催されることになると予想されます。

 

 

そして、バスケットボールには競技という実践の場があるわけですから、実践に資する研究が行われる場でなければならないことは言うまでもありません。その意味で研究と実践の密接なつながりがなければなりません。これはバスケットボール学会における大前提です。研究者の単なる交流の場ではなく、実践に従事する指導者や選手、企業や自治体、愛好家などの「なんであれバスケットボールに関連することを探求する」人達が一体となり「競技力向上と普及」に資する「有益な情報の交換」や「知の蓄積」などを目指ししていくことが必要不可欠です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


また、そもそも「バスケットボールの研究」とはどのようなものなのかイメージが掴めない方も少なくないかと思われます。バスケットボールに関する研究にはコーチング学などの「指導法研究」、トレーニング科学などの「パフォーマンス研究」、ゲーム分析をはじめとする「戦術・技術研究」、さらに歴史学、経済学などの「教養・人文社会研究」など、実に様々な分野があります。そして、これらの研究は決して単独で成り立っているわけではなく、お互いに関連・協力し合いながら「競技力向上と普及」を目指していることも忘れてはならないでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後に、日本バスケットボール学会では運営のために各会員の方々から年会費をいただくわけですが、その会費は主に学会組織の運営、学会大会の開催、学会誌の刊行・送付などに使用され、また入会金は学会員名簿の管理などのために使用されます。その意味で、それは会員がバスケットボール学会に参加するための費用というよりも、むしろバスケットボール学会という場を作っていくための費用と考えられます。しかも、そうした費用は、この学会という探究の共同体をより良くしていくために使用されるべき大切なものでもあります。そうである以上、会員の皆様には、自分が収めているお金が無駄なく適正に使用されているかを確認するためにも、総会などにおいて提示される収支報告にはぜひとも関心を払っていただきたいと思います。

 

 

非常に簡略化した内容ではありますが、日本バスケットボール学会がどのような場であるかについて少しでもイメージを掴んでいただければ幸いです。

 

(図作成=飯田祥明)

 

 

2014年12月22日更新